本日はこちら。
これまで私が好きな作品として「マインドハンター」や「マンハント」を挙げてきたが、そういった作品に興味を抱くきっかけとなったのは、この「ハンニバル」だ。
ということで、今回はこの作品の魅力を語りたいと思う。
あらすじ
"ハンニバル・レクターの若き日を描いた映画『レッド・ドラゴン』の登場人物を引き継いだ、オリジナルストーリー。 FBI捜査官ウィル・グレアムとの関係を描く。『羊たちの沈黙』、『レッド・ドラゴン』に描かれる前のハンニバル・レクターは、FBIで働く優秀な精神科医だった。彼の仕事は、連続殺人犯の精神を見ることができるという天賦の才能を持ちながら、同時にそれに悩まされている特別調査官ウィル・グレアムを助けることであった。ウィルの精神状態を診る役目だったレクターだが、次第に犯行現場にも立ち会う様になる。殺人事件の捜査でウィルに協力しながら、本性を覗かせていくレクター。善と悪の狭間を彼は歩いていく。"
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例によってAmazonさんから。
タイトルが「ハンニバル」なので、映画を見たことがある人は本作がそのスピンオフだと思われるかもしれないが、上記の通り全然違う。(そもそもクラリスは出てこない)
また、ベースは「レッド・ドラゴン」とあるが、基本的に登場人物を引き継いでいるだけで共通点はほぼない。
従って、この作品を見る際に映画の知識は全然必要なく、以下の条件に当てはまる人は初見でも問題なく楽しめると思う。
- サイコパス(及び彼らによる猟奇事件)に果てない関心がある
- それなりにグロ耐性がある
それでは早速、この作品に関して私が面白いと感じたポイントを2つほど挙げる。
面白かった点
「新生」レクターの魅力
まずはこれ。
皆さんはレクターに何を求めるだろうか。
私は彼に「完璧なサイコパス」像を求める。
それはつまり、
- 常人とはかけ離れた優れた頭脳(教養)
- 人を惹きつけてやまない気品と美しさ
- 欠片ほどもない倫理観(若しくは独自のそれ)
上記3条件を満たす人物像である。
無論、現実にはそんな人間は(観測の範囲では)いない。
が、それを感じさせる人間でなければレクターは演じられない。
だからこそ、多くの人はそれはアンソニー・ホプキンス以外にはできない芸当で、ドラマ版は見る価値がないと決めつけているのではないだろうか。
だが、その考えは全くの間違いだと思う。
私からすれば、このマッツ・ミケルセン演じるレクターこそ至高である。
なぜか。
確かに映画版のレクターも先の3要件を満たしている。
が、尺の問題もあってか2の描写がそこまで強くはない。(それよりむしろ残虐性・異常性に焦点があたっている)
一方、ドラマ版は尺も十分にあるからか、レクターの上記2の側面に対する焦点の当て方がうまい。
例えば料理のシーンなど、得も言われぬ優美さを感じさせるし、彼(ミケルセン)のスタイルの良さもあってか、スーツの着こなしといったような細かい所作も完璧だ。
無論、2との相乗効果もあり1と3も際立っている。(むしろ、といった方がいいだろうか)
したがって、アンソニー・ホプキンスじゃないならと敬遠している人は考えを改めたほうがいいし、女性なら彼の「美しさ」を端緒に本作を覗いて見るだけでもいい。(きっとハマるだろう)
「新生」グレアムの魅力
2点目はこれ。(一点目よりは強い理由ではない)
映画版「レッド・ドラゴン」を観て、なんでコイツ(グレアム)にレクターが捕まるねんと思った人は多いだろう。
そこに来て、このグレアムは及第点だ。(満点合格ではない)
あらすじにも簡単な記述があるが、彼は犯人の精神をトレースできるというとてつもない能力を持っており、現場を見れば、そこで犯人がどう動き、被害者がどう死んだか(殺された)まで分かってしまう。
また、推理力も非常に優れており、彼らが最初に殺人犯に迫った際には、到らぬまでもレクターという”模倣犯”の存在に気付き、彼が犯人と接点をもったことまで突き止めた。
ただ、彼はその能力の代償として精神を病みやすく、また肉体的にもさほど充実していないため、レクターの相手(宿敵)として相応しいかという観点では気になるところもある。
まあ、一応その点はクロフォードが幾分か代替しているため、作品の質を落とすほどではないが。
まとめ
こういう作品は人を選ぶが、そういう作品こそ特定の人にとってはドンピシャだったりする。(私のような)
なので、私と興味が近くてまだ未視聴の方は是非。
一応映画のリンクも貼っておく。
以下のライジングはプロットはイマイチ。(原作含め)*
*ただし、ウリエル(若き日のレクター役)の美しさは際立つ。
以上。