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テレビ番組のススメ③ 目撃!にっぽん

序論

オススメのテレビ番組第3弾。

前回に引き続きNHKのドキュメンタリー番組、「目撃!にっぽん」。

参考:https://www.nhk.jp/p/mokugeki-nippon/ts/32M8QX25NV/

主に金曜19時台の地域情報番組で紹介されたルポルタージュを全国向け放送に再構成したもので、各地の地域内で起きている様々な問題点、時の人、旬の話題を紹介することで、地域の実情を広く全国の視聴者に訴えていく。

wikipedia

同じドキュメンタリーでも、72時間と違ってこちらはより「社会派」向けだ。*
*だから私自身も苦手に感じる作品も多い。

とはいえ作り自体は非常にしっかりとしているので、どの作品を見ても学びはきっとある(と思う)。

本論

ママさんジョッキー 戦いの日々(2019年12月8日)

子育てと競馬騎手を両立させている日本唯一のママさんジョッキー・宮下瞳さん。女性騎手のカリスマとして最多勝記録を更新してきた。そんな宮下さんの次なる目標は800勝。しかし、達成を目前に、突然、悲劇に襲われる。子育て中の女性に騎手は難しいという風評にもさらされ、逆風の中、「子どもたちに強いママの背中を見せたい」と道を切りひらいてきた。ママさんジョッキーの戦いの日々に密着する。

https://www.nhk-ondemand.jp/goods/G2019097783SA000/

ママさんジョッキーという呼称には正直嫌気がさすが、この人は凄い。

記事などから推測すると、宮下さんの1日はこんな感じ↓。

【スケジュール(日程感)】
1時〜8時:調教
8時〜12時:家事
12時〜17時:レース(or 仮眠)?
17時〜20時:家事
20時〜24時:睡眠
24時〜1時:出勤

参考:https://373news.com/_news/storyid/149317/

とてつもない。

はっきり言って、男性騎手よりも遥かにキツいスケジュールだろう。

それでも彼女は上記を淡々とこなし(陰では想像を絶する苦労をされているとは思うが)、騎手としても一つ一つ勝ち星を重ねていく。

そして現在、彼女は女性騎手史上最多の1,000勝を達成したとのこと。

参考:https://race.sanspo.com/nationalracing/news/20211119/nranws21111905000001-n1.html

様々な困難に見舞われながらも、それをありのままに受け入れ、その上で目標に向かってひたむきに取組むプロフェッショナルの姿を垣間見せてくれる作品だ。

日本一勝った男の“引き際”〜現役最年長騎手 的場文男〜(2021年1月31日

現役最年長の騎手、的場文男・64歳。3年前に地方競馬の最多勝記録を更新(7152勝)。いま引き際に揺れている。不倒の記録を続ける男の引き際を見つめる。 現役最年長の騎手、的場文男・64歳。3年前に地方競馬の最多勝記録を17年ぶりに更新(7152勝)。今も手綱を握り勝ち星を重ねる。愛称は、拠点とする東京・大井競馬場にちなんで「大井の帝王」。しかし体力の衰えからか的場はいま引き際に揺れている。力の続く限り現役にこだわるのか、第二の人生のために華のあるうちに退くのか。トップジョッキーの引き際を見つめる。

https://www.nhk.jp/p/mokugeki-nippon/ts/32M8QX25NV/episode/te/V2WKPVP7YZ/

次も競馬(私が好きだから)。

主人公は「大井の帝王」こと的場文男さん。

競馬好きなら知らぬ人はいない程の有名人。現在64歳になるが、まだまだ現役。

ジョッキーとして例を見ない程長いキャリアも凄いが、更に凄いのはその成績。

通算:7,269勝(現在)
大井競馬リーディング:21回
史上最年長勝利記録:64歳10ヶ月7日
史上最年長騎乗記録:64歳10ヶ月7日
etc..

この作品では、現役を続けるか否かの決断を迫られる的場騎手の等身大の人物像を描く。

衰えていく体力、思い通りにいかない騎乗、予期せぬ大怪我、家族との関係性の変化。。

最終的に彼は「続ける」決断をするわけだが、そこに至るまでに彼が何を考え、何を思い、そして何を捨てたのか、その葛藤から我々も学べることがあるのではないか、と感じさせる作品だ。


妹が生まれなかったかもしれない世界 ~出生前診断と向き合って~2021年11月7日

今、出生前診断が手軽さを背景に広がっている。ダウン症の妹のいるディレクターが、自身の家族や出生前診断を受けた親たちと対話し、“命を選ぶ”ことの意味と向き合った。 今、出生前診断のひとつ、妊婦の血液でお腹の赤ちゃんの障害を調べるNIPTが手軽さを背景に広がっている。そして、検査で障害の可能性が分かり、確定した人の9割が中絶をしているという。ダウン症の妹のいるディレクターが自分の妹や両親、そして実際に出生前診断を受けた人たちを取材し、その過程を記録したセルフドキュメンタリー。出生前診断とは何なのか、命を選ぶということはどういうことなのか、その意味を考えていく。

https://www.nhk.jp/p/mokugeki-nippon/ts/32M8QX25NV/episode/te/GZZ66KRZ5V/

最後はこの作品。

前2者とはジャンルが異なるが、触れないわけにはいかない。

出生前診断による「命の選択」。

その「現場」で実際に何が起きているのか、そして「命の選択」をした親はどう決断し、そして今何を思うのか。

妹がダウン症であるディレクターが、自身の両親を含む当事者たちにインタビューを重ね、出生前診断、それを巡る「厳しい現実」と向き合う。

これこそ正にドキュメンタリーという作品だ。

自身で実際に見て、考えを深めてほしいと思う。

結論

こういう骨太な作品が作れるのはNHKだけだ。今後も続けてほしい。

以上。

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