本稿は、筆者が柔術の試合に出るにあたって知っておきたかったことを、実際の経験から記すものである。
試合前(前日まで)
階級の決定
まずは出場する階級だ。オープンクラスのみの出場なら関係ないが、殆どの人は階級別の方に出場するだろうからその選定が必要になると思う。
その際、より勝ちにこだわる人は階級を落とすことを検討することもあるだろうが、これは減量の(成功)経験があり、試合当日までに無理せずに落とす自信がある場合に限るべきだ。
筆者の場合、試合1ヶ月前にミディアムヘビー(84キロ)あった体重をミドル(目標80キロ)まで落とすために、①間食を止め、②夕飯を減らした。
これ自体は大したことではないし、むしろ望ましい行動だったと思うので今も継続しているが、それでも期間が短かったので、当日ギリギリの体重となり、結果として①朝食を抜き、②当日は試合前まで水すらとらなかった。
それが原因で良いパフォーマンスができなかった(試合は一本負けした)とは言わないが、ベストコンディションではなかったのは確かだ。
したがって、これから大会に出ようとする人は、上記留意し、減量の無理がない階級で出るのが良いと、(個人的には)思う。
参考:https://www.jbjjf.com/wp-content/uploads/2016/01/jbjjf_weight.pdf
セコンドの勧誘
次に挙げさせてもらったのはセコンドの勧誘だ。
筆者が初めて出た大会では、同門の出場者がおらず、また(当然ながら)他の道場の知り合いなどもいなかったため、一人で試合に臨んだ。
しかし、これはかなり心細かった。
その時は同じ会場に3つほどマットが敷かれており、同時進行で試合が行われていたのだが、筆者以外に応援(セコンド)がいない者はなかった。
特に今はコロナの影響で無観客開催の場合が多い。そのときに自身に寄り添ってくれる(心の支えになる)他人はセコンドだけだ。
従って、できうる限り誰かに入ってもらうよう勧誘した方がいい。
また、戦略的な観点からも、第三者として見ているセコンドからのアドバイスで展開が好転することも多いと思うので、なんとか都合をつけるべきだ。
更にいうと、セコンドの他にもう一名いるのがベストだ。
なぜなら多くの大会では貴重品を預ける場所がなく、二人以下だといちいちリュックを背負って会場と控室を往復しないといけない羽目になるからだ。
道着・帯の状態確認
最後に道着・帯の状態確認、これはかなり重要。
細かいルールについては参考サイト(下記)を見てもらえればと思うが、一例として、筆者は帯の先端に黒タグがついていないといけないということを知らなかった。
筆者は大会一週間前の練習でインストラクターに指摘されて気づき事なきを得たのだが、一つのミスで台無しになるポイントなのでしっかりと抑えておいてほしい。
参考:https://www.jbjjf.com/rules/ibjjfrule/
試合前(当日)
飲料確保(携帯)
これも重要。
筆者は前述の通り減量ギリギリかつ時間ギリギリだったため、計量・道着チェックの場に飲料水などを持ち込まなかったために軽い脱水症状を抱えながらの試合出場となってしまった。
が、当然試合の前には緊張し、いつもより喉が渇くものである。(初試合ならなおさら)
したがって、水、あるいは愛飲しているスポーツドリンクなどを携帯して計量・道着チェックの場に向かうのが良いだろう。
アップ
セコンドの確認(勧誘)とも関連するが、試合前のアップは一人で行うもの(柔軟体操だけなど)だけでなく、誰か他の人と技の確認をする時間も設けた方が良い。
道場でのスパーだっていきなりはやらないだろう。(技の確認とか、打ち込みとかがあってからのものだろう。)
なるべく普段と同じ流れにした方が良いパフォーマンスができるものだと思う。
試合後
特にない。
筆者が出た大会だと出場者が少なく、試合後30分くらいで表彰があったので、所属階級の試合が終わり、表彰にかかる場合はあまり長時間席を外さないほうが良いだろう。
以上。