ここのところ話題になっているこの件。
https://news.yahoo.co.jp/articles/41a38cf7d07f5c496c3099e32895c19cca24be65?page=1
ついにはこの人まで!?というのが現況だが、 事ここに至ると「中年男性」の「映画監督」に対して疑いの目を持ってしまう。
本件、直近で話題になったのは榊氏で、彼は合意の上での行為だと弁明しているわけだが、監督と演者という権力勾配がある中で、演者側の女性から合意の上の行為ではなかった、という告発がなされている以上、旗色は極めて悪いだろう。*
*また、複数人が被害に遭っており、ライン画像も残っているということを考えると、どうみても言い逃れは不可能な状況に思える。
https://bunshun.jp/articles/-/52727
そして、この事態を重くみた6名の映画監督は、以下の声明を発表するに至った。
https://natalie.mu/eiga/news/470411
私は彼らがこういった声明を出したことについては、映画界にはまだ良心があり、二度とこういった事を起こさせない、という決意の表れであると一定評価はするが、結局声明を出した直後に冒頭のような話が出てきてしまったわけだ。
更に言うと、それはまたもや映画界内部からの告発ではなく、外部メディアからの告発だったわけだ。
仮に映画界に自浄作用があり、この声明に理があると思うのであれば(思わないならそれは手遅れだが)、即刻調査委員会を設けるなりなんなりした上で、内部から声を上げるべきではなかったのか。(今回の事象も先に取り上げるべきではなかったか。)
また、先程声明については大筋として評価するとは書いたが、以下の一文には違和感を感じたのも事実だ。
映画の現場や映画館の運営における加害行為は、最近になって突然増えたわけではありません。残念ながらはるか以前から繰り返されてきました。それがここ数年、勇気を持って声を上げた人たちによって、ようやく表に出るようになったに過ぎません。被害を受けた多くの方がこの業界に失望し、去っていった事実を、私たちは重く受け止めるべきではないでしょうか。
私たちには、自らが見過ごしてきた悪しき慣習を断ち切り、全ての俳優、スタッフが安全に映画に関わることのできる場を作る責任があります。そのために何ができるかを考え、改善に向けたアクションを起こしてゆきます。
https://natalie.mu/eiga/news/470411
以前からこのようなことが繰り返されていることを知っていたのであれば、何故メディアにすっぱぬかれてから声を上げるに至ったのか。
やはり彼ら含めた映画監督たちはこのことに対して見て見ぬ振りをしていたのではないか。
また、文中の表現は未来に向けた決意という側面が大きいと思うが、本気でやるなら、まずは過去の悪行を明らかにするのが先だ。
したがって、改善に向けたアクションとして、真っ先にやるべきは映画関係者への大規模なヒアリング調査だ。(無論外部の人間に任せるべきだ。)
この件は日本映画界の存続に関わる大問題だという意識がなく、ポーズだけで乗り切るつもりなのであれば、ただでさえ先細りのこの業界に明るい未来はない。
以上。