久々の投稿。
ここのところ、①マクロ経済、②簿記、③統計、④法律、という4足の草鞋で無茶なインプットを続けており、アウトプットがおざなりになっていた。(反省。ただしそれらについても一段落したら別で書く)
ただ、そんな生活の中で、面白い海外ドラマに出会ったので、今回はそれを紹介したい。
タイトルは、「ウエストワールド」。(久々に痺れた)
あらすじ
"ウエストワールド"は、人間そっくりに造られたアンドロイドたち"ホスト"が来場者である人間たち"ゲスト"をもてなす体験型アトラクション。"ホスト"には娼婦・悪党・保安官など、各自の役割に沿ったシナリオがプログラミングされており、"ゲスト"を傷つけることは決してできない。一方の"ゲスト"はパーク内であれば自らの欲望のまま、時には殺人やレイプなど道徳に反する行動をとることも許されていた。精巧なAI技術と厳重な管理体制のもと、アトラクション内ではこれまで安全が保たれていたが、やがて何体かの"ホスト"たちがプログラム上にない異常な行動を起こし始める…。
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流石はAmazonさん、完璧な説明。
この作品が気に入るかは何もトレーラーを見るまでもなく、上記のあらすじに好奇心を掻き立てられるかどうかで決まる。
つまり、「自我に目覚めたアンドロイド達による人類に対する闘争」である。
確かに、このテーマは割と使い古されていて、ターミネーターを始めとして枚挙に暇がない。*
*実際、このウェストワールドも70年代の映画が基になっている。また、最近では似たテーマを題材とした、「Detroit Become Human」というゲームもある。(これも大傑作)
更に言うなれば、如何に現在AIの発達が著しく、CGもよりリアリティを追求したものになっていたとしても、この問題が提起するテーマは語り尽くされているように思える。(人とは何か、自由意志とは何か、愛とは何かetc...)
ではなぜ、私はこの作品に惹かれたのか。
思いついたポイントを2つ挙げてみた。
面白かった点
アンドロイドの描写
再度になるが、ウエストワールドにおけるアンドロイドはホストと呼ばれるこの世界の住人だ。
そして彼らの存在目的は、ゲストとしてやってくる金持ちに好き放題されることにある。
だから彼らは常に欲望のはけ口にされるし、「整備士」達には「物」のように扱われる。*
*特に「整備士」に「調整」されるシーンでは、ゲストを演じる役者は皆全裸である。
確かに、「設計者」など、彼らに好感を持つ例外的な存在はいるが、基本的に人間側にとってみれば良く出来た「物」でしかない。
また、「物」として好き放題にやられるからこそ、その後に自我の目覚めとともに容赦ない復讐心が芽生えるわけだ。
その意味ではこういった扱いは当たり前なわけだが、流石に人が演じるとなるとそこは一定歯止めがかかってしまうのは避けられない。
この作品も多少その傾向はあるが、それ(「人」扱いすること)を抑えることにかなり気を使っているように思えた。
これは人権やコンプライアンスの観点と、視聴者の興を削がないようなギリギリのところを攻めたのだと思うが、この作品ではそれが見事に成功している。
演者の「味」
これは一点目と重複するかもしれないが、アンドロイド側も人間側も演者に「味」がある。
筆頭は、黒ずくめの謎の男を演じるエド・ハリス。
序盤からサイコパス指数全開なオッサンで、なんやコイツ、、とがっつり引かせてくれる。
物語が進み、彼の背景事情なんかも知ることになるわけだが、最初の印象が大して変わることがないというのは、役者としての「味」も寄与しているのだろう。
次はバーナード・ロウを演じるジェフリー・ライト。
彼が演じるのはウエストワールドのプログラム責任者。
私個人の印象として、ハリウッドにおいてもまだまだ知的な役柄に黒人男性が就く、という機会が少ないように感じていた。
そんな中、この作品における最高の頭脳を持った人物の一人を彼がどのように演じるのか非常に興味があったが、目配せ・声のトーン・言葉のチョイス・眼鏡の位置(?)まで、私が憧れるインテリそのものだった。
そしてその役にはライト自身の「知性」が色濃く反映されているのだろうと感じられ、非常に強い印象を抱かせた。
最後はクレメンタインを演じるアンジェラ・サラフィアン。
主役級ではないが、物語の随所で重要な役割を果たす。
彼女は娼婦という役柄もあるのだろうが、とにかく美しい。
所作・声・表情、どれをとってもゲストを夢中にさせるホストとしての素質の高さを見事に表現している。
私はこの作品を見るまでは彼女を知らなかったが、他の作品も見たいと思わせるには十分な演技だった。
まとめ
海外ドラマが気になったとき、「海外ドラマ おすすめ」のようなワードで検索することが多いだろうし、私もよくそうするが、そういう場合大体にして、「ブレイキング・バッド」「フレンズ」「ゲーム・オブ・スローンズ」といった作品が一覧で出てくる。
それはそれで間違いないのだろうが、私としては海外在住の日本人なんかがpodcastでポロッとおすすめするような作品が良いと思う。*
*たしかこの作品も「rebuild.fm」でのオススメだった気がする。
以上。